帆布(キャンバス)とはどんな生地?素材や特徴、号数などを徹底解説

古くから人々の生活を様々な用途で支えてきた、帆布(はんぷ)生地。現在でもトートバッグや、シューズなどに使われる生地として、広く親しまれています。

とはいえ「帆布」生地について、意識しながら使うことってまずないですよね。一般には知られていないですが、実は長い歴史や面白い特徴を帆布はもっているのです。

身近にある生地でありながら、あまり知らないであろう帆布の世界を、この記事では詳しく解説していきます。

 

 《目次》

  1. 帆布ってなに?
  2. 主な生産地
  3. 帆布の特徴
  4. 帆布の使用例
  5. 号数・オンスってなに?
  6. 帆布の織り方
  7. 終わりに

 

 《帆布ってなに?》

「ほぬの」ではなく「はんぷ」と読むこの生地は綿や麻素材の撚り糸を平織りにした厚手の生地のこと指しています。

別名の「キャンバス」の方が皆様にとって馴染みがあるかもしれません。帆布とキャンバス生地、別物のような印象がありますが、名前が違うだけで同じものを示しています。

古代エジプトにて船の帆として使われていた布がそのはじまりと言わており、帆に使うために厚手で、丈夫。耐久に優れていたためミイラの巻き布にも帆布が使われていたほどです。

日本には江戸末期に伝来してからは、船頭であった工楽松右衛門がより速い船を求め、ひたすら布を厚く丈夫にすることに没頭。ついに松右衛門帆を発明しました。こうして帆布の文化は日本で独自の進化を遂げ、全国へ広まり、その先でまた発展を続けていきました。

 

《主な生産地》

日本では、岡山県倉敷市が帆布(キャンバス)製造の主要産地。なんと国内の約7割がここで生産されています。加えて、その中でも半数以上の生地を織っているのが、このサイトを運営しているタケヤリです。創業130年(1888年創業)の歴史を誇る老舗の工場で、この工場が倉敷で初めて帆布を織りはじめた最初の機屋(生地を織る家や職人のこと)なのではないかとも言われています。

また岡山県倉敷市はデニムの生産地としても有名で、こちらならピンとくる方も多いのではないでしょうか?この場所はかつて江戸幕府の直轄地「天領」であり、物資の集積地であったこの場所は様々な文化が花開きました。

 

 《帆布の特徴》

糸を撚り合わせ、織り上げることで作られる帆布はとにかく「丈夫」です。その丈夫さゆえ、帆布は今も愛され続けています。

また帆布は高密度でありながら、糸と糸の間に空気を通す隙間があるために通気性がよいことも大きな特長です。水は浸透しづらく、空気は通しやすい…。そんな一見相反する性質を持った生地はあまり類を見ません。

帆布はさらに使い込むことで劣化するのではなく、より味わいが増していくのがその魅力です。ぜひ正しくお手入れしてその変化を楽しんでください。

 

 《帆布の使用例》

実はさまざまなところで使用されている帆布。

その一例として、

  • 小学校・中学校のときにの体育の時間に敷いていたマットや跳び箱
  • 運動会に張られていたテント
  • お相撲さんのマワシ
  • 絵を描くために使われるキャンバス

もちろん普段使っている鞄や靴、小物に至るまで、さまざま形を変えているのです。

 

 《号数・オンスってなに?》

より良い布を作ることが、全国を繋ぐ鍵だったこの時代、帆布作りは重要な産業でした。

だからこそ厚さ、糸の本数が厳格に定められた日本の規格として「号数」は作られたのです。

現在ではこの規格は公のものではなくなりましたが、多くの工場は今も変わらずこの規格を守り続けています。

その規定には1号~11号までの種類があり、号数が小さくなるほどに撚りあわせる(ねじって一本の糸にすること)糸の本数が多くなります。1号帆布では8本もの糸を撚りあわせるため、より丈夫で厚い生地に織りあげることが可能です。それによって出来上がる素材の堅牢さは綿生地のなかで最も丈夫といわれています。実際に号数ごとでかなり厚さが変化するため、帆布の生地見本を実際に触って比較してみるのも面白いかもしれません。

一方でオンスとは、世界基準で生地の厚みを示す指標として使われているものです。

実際には重みの単位である「オンス」ですが、1平方ヤードあたりどれくらい生地の重さがあるかで、帆布の厚みを推測し分類する仕組みになっています。

(1オンスは約28.3g。生地の厚みの指標として使用される場合は、1平方ヤード(タテヨコそれぞれ0.914mの面積 = 0.84㎡【平方メートル】)の重量)

号数とは違い、数字が大きくなるほど厚みが増していくのでなんだかややこしいですね。

 

 《帆布の織り方》

帆布の生産には「シャトル織機」か「レピア織機」が使用されていました。その中でもタケヤリは古くからシャトル織機で帆布をつくり続けています。

シャトルとは織機に使われる道具です。タテ糸に対して垂直方向にシャトルのヨコ糸を通すことで布を織り上げていくのです。

生産性は高くなく、使用する職人の技術も要求されるため、現在ではほとんど使用されていません。しかしシャトル織機にしか出すことのできない風合いや、こだわりがあるため、今もタケヤリではこの技術を守り続けています。より詳しい帆布の織り方はこちらの記事を確認ください。

 

 

 《終わりに》

いかがでしたか?帆布に秘められた魅力が少しでもお伝えできていれば嬉しいです。

タケヤリでは帆布で作られた商品や、生地の販売を行っています。ぜひ興味が湧いた方はストアを覗いてみてくださいね。

 

《おすすめの帆布バッグ》

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