帆布ができるまでの工程を一挙大公開。

【1.合糸と撚糸】

一本の糸、10番単糸という規格の糸を数本合わせ撚糸していく。合糸とは糸を合わせていく事、撚糸とは糸に撚り(より)をかけることや、撚りをかけた糸を指す。帆布は10番単糸の本数で生地の厚み、号数が決まる。また、織糸を撚り合せることで引っ張り強度が増し、強靭な耐久性を持つ帆布となる。

 

【2.整経】

紙の芯に巻いた糸が並んだ姿。撚糸された糸をビームに巻き取り、タテ糸を織機にかけられる様、整える作業です。生地によって、巻き取る本数は異なるが、通常、約1200本から2000本をビームに巻き取とる。 


上の写真はビームの芯となる部分。直径1メートルとかなり大きくなる為、移動はクレーンで行う。

 

【3.経通し】


タテ糸を上下させ、ヨコ糸を打ち込む為、帆布を織る前には「経通し」という作業を行う。タテ糸を筬(おさ)の真ん中にある穴に糸を一本一本通す。通し忘れると織機の故障にもつながる為、重要な作業の一つである。

また、「経通し」は生地組織のデータの役割をしているため、工場にとってはこれも一つの財産となる。

 

【4.ベルギー製織機、ピカノール】

下の写真はベルギー製のシャットル織機ピカノールを使って帆布を製織をしているところ。ゆっくりと力強く織り上げていくため、厚さによっては1日稼働しても数十メートルしか織れない。世界的に見てもほとんど台数のない貴重な織機。壊れたものも部品どり用として工場に残される。

季節による気温や湿度の変動によって織りあがりにバラつきが発生するので職人の手により調整され、毎日均一の品質を保ち続けている。

丁寧に織られる帆布一斉に生き物の様に動くシャットル織機は圧巻。

 

【5.検査】

織りあがった生地は下からライトで光を当て、生地に織りキズや汚れがないかどうかをチェックしていく。織り傷や飛び込みがないか目視で行う。タケヤリの検査基準は厳しく、品質が高いと定評がある。

 

【6.畳みと修繕】

検査された生地はさらに修繕の工程に。傷や汚れなど項目ごとに色分けされた印をもとに、直せる限り一つ一つ熟練の職人技術で修繕が行われる。

染めや加工など後加工を行う為、多くの生地は染工所や整理加工業者へ出荷される。すぐに加工に移れる様に、生地は巻きではなく畳みの状態となる。

倉庫では出荷を待つ生地たちが静かに保管される。

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